文化学園大学杉並高等学校ソフトテニス部
林田 リコ選手 インタビュー

2017年インターハイ、宮下こころ選手とのペアで個人戦二連覇を達成した林田リコ選手。
その類まれなる技術はソフトテニス界で最大級の注目を集めており、次世代のエースが期待される。
今回はそんな林田リコ選手に、インターハイの感想を聞いた。

取材日2017年8月4日

―インターハイでは個人戦、団体戦二連覇達成おめでとうございます。
早速ですが、個人・団体と優勝したときの気持ちを聞かせてください。
個人戦は、一年生の時はベスト64だったので、去年は団体優勝したいなと思って、個人戦はその64を超えられればいいなしか思ってなかったんですけど、今年は去年優勝したので、去年より結果が落ちてしまうのは嫌だなと思っていて。誰もやったことのない、二冠二連覇っていうのを一年間ずっと目標にしてやってきました。
個人戦も結構狙っていたので、団体戦より緊張して、優勝した瞬間はちょっとほっとしました。「ああ、よかった~」って。でも、団体戦が(次の日に)まだあるので、喜ぶは喜ぶんですけど、心からなんか「本当終わった~」とは思っていなかったです。
―野口先生から(個人戦決勝前に)足がつったと聞きましたが。
決勝前に、選手集合の時にちょうどつってしまって、人生で初めてってぐらい、両足全部つっちゃって、中学校三年生のときも最後の夏の大会つったんですけど、そのときは全然片足とか、一部だったので大丈夫だったんですけど、今回は全部。ちょっと動かすだけでも歩けなくて、ちょっとやばいってなって。トレーナーさんに急いで治してもらいました。
―どのぐらいで治ったんですか?
10分か15分ぐらいです。
―その後はもう大丈夫でしたか?
試合中もちょっと危なかったんですけど、でも出来ないほどじゃなくて。朝から何も食べてなくて。朝ごはん何にも食べてなくて、飲み物とかゼリーだけだったんです。
―連覇に対する気持ちの面からでしょうか?
あんまりプレッシャーは感じてなかったつもりなんですけど、多分、体的には感じてたんだと思います。
他にも、この一年でキャプテンで結構上手くいかないこととか、全然まとまらないこととか、ちょっとやる気ない人がいたりとか、って思うことがたくさんあって。話とか聞いてくれなかったりとか。そん時はもう「なんでやってくれないの!」とか結構思ってて、毎日嫌な時もあったんですけど、ちゃんとやってくれるチームメイトもいるので、そういう子と一緒に頑張って。
練習の時に、キャプテンになりたての頃はもう結構毎日イライラしちゃったりとかあったんですけど、でもちゃんとやってくれてる子もいるので、そういう子と話すとか相談とかしながらやってたら。ってか、まぁ、家がすごい、一番。家が、自分の家族がみんな厳しくなくて(笑)
―学校と家で、オンとオフがしっかり出来ているということですね。
ところで、準々決勝の和歌山信愛戦についてですが、ちょっと苦戦してるように感じました、その辺りは気持ち的にどうでしたか?
相手の前衛の人が、全国中学校大会で優勝してる前衛さんだったのと、後衛の人は同じ埼玉の県大会上の方で当たってて、練習試合も勝ったり負けたりで、意識しちゃったっていうのがあって、自分のテニスをするというより相手が何をしてくるかっていうのを考えすぎちゃって、自分を見失っちゃって、焦っちゃいました。
―野口先生が「相手の前衛がサウスポーの人だったから、宮下選手の位置がコースに入りきれなくて、向こうの良い球が入ってきちゃってた」と仰っていました。
その辺り二人で1ポイントごとに何か話すと思いますが、その時どういう話をしましたか?
その時は、自分っていうよりも宮下の方が調子が悪かったので、自分が後ろから見てて、思ってることを全部言うんですけど、宮下が結構サイドの守りばっかりやりすぎちゃって、自分の守る範囲がすごい多くなっちゃったりっていうのがあって。サイド守ってるんですけど、迷いもあって、サイドにいるのにサイドにきたボールが取れなかったりっていうのを先生に言われて、自分もそれがそうだなって思ってたので、「とりあえず、もっと中に立ってサイド誘って!」とか。
あと、結構自分が外側に出たときに全部サイドに持ってきてたので、それはもう「全力で守って」って言ったら、先生からも言ってくださったんですけど、それを止めたら、もう相手は打ってこなくなったので、そしたら、「次はポーチボレーに出れるよね!」って話して。
前衛のポジションっていうのはその試合その試合で違うなっていうのは、組んでて分かるので、良い時は良いんですけど、悪いときはすごい外側に寄っちゃってるので、そういう時は自分が言うようにしてます。
―団体戦は全体を通してどんな印象でしたか?
団体戦は、三回戦から3番勝負になって、去年はこんな早くから3番勝負にならなかったので、ちょっとやばいかなって思ってたんですけど、でもなんか、一年生が多かったので、それは緊張しちゃうからしょうがないかなっていうのもあって、とりあえず、去年は団体戦優勝だけを目指してインターハイやってきたんですけど、今年は優勝っていうより一個一個勝つっていうのを目指しました。
それで、やっぱり決勝の三重校が「絶対優勝!」っていう風にやってきたと思うんですけど、こっちはチャレンジャーなので、優勝っていうのはあんまり気にしてなくて、まぁ、決勝で三重を倒すということだけを考えてやってきました。
三重は3ペア揃ってたので、それで三年生二人っていうチーム状況で勝てたのは周りの人を驚かすことが出来たかなって思います。
―一年生ペアが大活躍でしたよね。
自分も練習試合で負けることもあるので、一年生ペアに。技術はすごい、本当に上手いなって思ってて、あとはインターハイっていう舞台で力が発揮できるかだけだと思っていました。
三重みたいにミスの少ない繋ぐテニスの学校相手だと文大は結構強いので、やっぱ力が出せればいけるかなって。練習で自分がインターハイっていうのはどういうものなのかを伝えることだけを意識してやってきたので良かったです。
―日頃からキャプテンとして、前年度の優勝者として、インターハイとはどういうものかというのを伝えてきた成果でもありますね。
それかどうかは分からないですけど、自分が一年生の時は団体戦の決勝を自分が負けちゃったので。個人戦の優勝した人とやったんですけど、当たって砕けろってやっちゃって、砕けちゃダメだなって終わってから気づいて、もう当たって打ち抜くぐらいの気持ちでやらないとインターハイって優勝できないんだなって実感したので、一年生には良い試合しただけで終わっちゃっても負けは負けだから、悪い試合でもいいから勝つ。勝つことが選手は大事なんだよっていうのを先生からもしっかり伝えなさいって言われたので、もう何がなんでも勝つっていうのを伝えようって思ってやってきました。
―一年生の時に身をもって経験したからこそ分かるところですね。
ところで、インターハイの裏話とかはありますか?試合以外でも構いません。
団体戦の日が雨予報だったんですけど、文大みんな打つタイプなので、雨だとボールがふいちゃって、力が発揮できないんですよ。そうしたら三重とかの方が、繋ぎの学校なので、文大あんまり繋ぐ練習とかしてなくて雨だとちょっときついかなって思ったんです。
なので、みんなで、てるてる坊主を作ろうってなって(笑)全員で一人一個作ったら、雨が90%とか100%だったんですよ、予報が。なのに、全然降らなくって。文大がやりやすい天気で試合をすることができたので、なんか馬鹿みたいかもしれないんですけど、そういうのを信じてやって、本当に雨が降らなかったんです(笑)。
―天気も味方してくれたってことですね。
やっぱ雨だとどうしてもきついんですよ。打てなくて。スピードが全然。思いっきり打っちゃうと回転がかかりすぎちゃって、全部ミスになっちゃうんですよ。アウトしちゃうんです。雨で普通に打つとすっごい回転がかかっちゃって、ボールがファーンって飛んでいっちゃって(笑)だから、優しく打たないと入らないんですけど、やっぱり優しく打つと、文大は速いボール打てるのが良いところなんですけど、それがなくなっちゃうので、そしたら、なんも良いところがなくなっちゃって、そしたら他の学校に負けちゃうかなっていうのがあったので。
―雨が文大の弱点ということですね(笑)
林田選手、練習の合間にお時間ありがとうございました。
高校生としての残りの試合も是非頑張ってください!
はい、ありがとうございます。

以上、インターハイ二連覇を飾った文大杉並高校ソフトテニス部
キャプテンの林田リコ選手でした!

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