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トップ指導者&選手特集

東芝バスケットボール部 北 卓也ヘッドコーチ

写真/アフロスポーツ

東芝バスケットボール部
北 卓也ヘッドコーチ インタビュー

1950年に創設され、71年に実業団リーグ入りと伝統ある東芝バスケットボール部。しかし、04-05シーズンに優勝して以来、06-07シーズンから11-12シーズンまでは、プレーオフ進出すら果たせない低迷期が続いていた(11年は、震災のためプレーオフ自体が中止)。

そんな中、11-12シーズンから、自身も東芝の選手であった北卓也がヘッドコーチに就任。初年度こそ最下位に沈んだものの、昨季はいきなり準優勝、そしてNBL1年目となった今季は現在リーグ・トップの戦績、オールジャパン優勝と、そのコーチング手腕を発揮している。日本人選手はみな東芝の社員、派手なスターは不在のチームに、華やかな結果をもたらしている北HC。じっくりお話を伺った。

取材日:2014年4月4日

―ここ2シーズン、素晴らしい結果を出していますね。指導に当たる上で心がけていることは何でしょうか。
また、この3年の間に指導法の大きな変更などはあったのでしょうか?
僕もまだ3年目なので、そこまで大きく変更できる点もないんだけれど(笑)…とにかく、プレイするのは選手であって、僕じゃないので、選手自身がしっかり考えながらやるべきだと信じている。だから、選手たちが何も考えずにやってたりすると、そこは良くないと言う。自主性と、チームでしっかり考えながら、コミュニケーションを取りながらやるということが大事。コーチが指示することだけやっているのでは、伸びしろがない。選手たちが自主性を持ってやる中で、僕の仕事は、考えられる引き出しをたくさん増やしてあげること。あとは、ディフェンスのことはいつも言っている。ディフェンスをやらない選手は、試合に出られない。そういう決め事、チームがやろうとしていることをやらない選手は、やはり試合には出せない。全員にチャンスは与えたいと、いつも思ってはいるけど。
―昨季はファジーカスや辻、今季もボーズマンなど、補強にも成功しましたよね。
そこが大きいんだよ。それは僕では無しに、チームの(経営陣の)おかげ。僕のコーチ1年目には、チームの柱となれる選手がいなかった。いい選手が来てくれたことで、他の選手たちも成長したよね。
―よく、コーチには、「プレーヤーズ・コーチ(選手たちの意見も良く聞き入れ、円滑な関係を築こうとするコーチ。当然選手たちには好かれる)」と、支配的な、いわゆる「鬼コーチ」との2タイプがあるといいますが、北コーチはご自身をどちらのタイプだと?
うーん、どうだろう?(笑)じゃあ練習一緒に入ってやるか、と言えばやらないし…たまには厳しいことも言うし。
でも、「鬼」ではないと思うけど(笑)。まあ、選手がどう見てるかは分からないけど、チームの将来のために自分には何ができるかを、常に考えている。
―ご自身が選手時代に好きだったスタイルが、今のコーチングに影響していると思いますか?
自分が現役だった頃は、5人がそれぞれ15点ずつ取れば強いチームだと思っていたので、今でもそれは変わらないかな。ただ、やはりそのチームごとの駒とか、いろいろあるから…。そこにいる選手で、どうすれば一番良くなるかということを、しっかり考えてやっている。
―ディフェンス重視と言っていました。練習もやはりディフェンスにかける時間のほうが多いのでしょうか?
写真/アフロスポーツそうだね。今は、試合前1日はずっと徹底的にディフェンスをやる。
もちろん、オフェンス練習も欠かさずやるけど(笑)。
―オフェンス・セットは今、どのくらいあるのですか?
15~20くらいあるかな。
―バスケはよく「数学的なスポーツ」だと言われますが、
北コーチが考える「バスケットボール」とは?
バスケって結構難しいスポーツ。スタッツを見て、「何でそうなったのか?」ということを考えるのも大事だし。
たとえば、試合中でも、そういった数字を見てすぐに的確な指示が出せるといいし、いろいろな引き出しもあるといいよね。選手もコーチも、非常に「経験」が必要なスポーツだと思う。
―では、北コーチの「バスケ哲学」とは?
まあ、僕は、バスケって「ディフェンス」だと思っているし、そして「チームバスケ」であるべきだと思っているし。
スターターもベンチも、皆が一丸となって、チーム全員でやるということ。
―オールジャパンも優勝、今季の目標はリーグ優勝でしょうか。
うん。これから厳しい戦いになることは分かっている。まずはレギュラーシーズン、いいコンディショニングで、いい終わり方にしたい。その後もちろん優勝も。やるだけです。
―指導者の方々や部員たちに、アドバイスをお願いします。
中学、高校生もそうだけど、ファンダメンタル(基本)が非常に大事。ファンダメンタルができてこそ、いろいろなプレイの幅が広がる。基本練習って面白くないものだけど、それをいかにやり続けるか。バスケは習慣のスポーツだと思うので、毎日毎日やることが大事。指導者の方々は、そこをしっかり指導するといいと思う。選手の方々も、毎回面白い練習はないわけだけど、そこをきちんとやることで技術が伸びるのにつながるから、根気よく、しっかり自分で考えながら、練習してほしい。

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