専修大学 男子バスケットボール部
盛實 海翔選手 インタビュー

第86回目となるトップ指導者&選手特集では、大学バスケット界を代表する選手の一人、専修大学バスケットボール部の盛實海翔選手のインタビューをお送りします。春のトーナメントを欠場するなど、怪我から始まった今シーズンを振り返りながら、開幕を目前に控えたインカレに向けて熱い意気込みを語ってもらいました。また、トップ指導者&選手特集で恒例となっている“プライベートではまっていること”や、専修大学バスケットボール部のメンバーに対する想いなど、普段の試合では見ることの出来ない盛實選手の素顔に迫りました。

取材日2019年11月25日

―早速ですが、今年のリーグ戦の感想をお聞かせいただいても良いですか?
結果から言うと3位でリーグ戦を終えることになったのですが、チームとしては当然1位を目指してやってきたので、順位に関してあまり納得は出来ていないです。僕だけではなくてチームの皆もそうだと思います。だけど、長いリーグ戦を戦う中で、自分達の良かった点と、良くなかった点、チーム全体の課題というものがはっきりと見えてきて、そういう意味では成長に繋がった、良いリーグ戦だったかなと思います。
―盛實選手は怪我により、春のトーナメントは出場していませんでしたが、ここまでの大きな怪我は初めてでしたか?
そうですね。今回は手術もしたのですが、手術をする程の大きな怪我というのは自分のバスケットボール人生の中で初めての経験でした。
―休んでいる間はどんな気持ちでしたか?
やっぱり、バスケットがしたいという気持ちはずっとありました。それとギプスをして松葉杖をついて歩くという生活がずっと続いていたので、生活面での不便さを特に感じましたね。足が治って歩けるようになった時は、普通に歩けるということがどれだけ幸せなのかということを実感して、バスケットが出来る環境は当たり前ではないんだなと、怪我をして改めて気づくことが出来ました。
―試合に復帰出来た時はどんな気持ちでしたか?
公式戦の復帰は秋のリーグ戦からだったんですけれど、正直そんなに「これが復帰戦だ!」というような意識はしていませんでした。ただ、春のトーナメントに出られなかった分、チームの勝利に貢献しなくてはいけないなと考えていたし、練習中からそれは思って取り組んでいたので、今までやってきたことをしっかり出せれば良いなとは思っていました。
―リーグ戦は7節目の青山学院大学に黒星を喫し、それまで続いていた連勝が止まりましたね。試合後、チームの雰囲気はどんな感じでしたか?
青学戦は30点くらい相手に取られてしまい、良くない負け方をしてしまいました。ああいう負け方をするとチームの雰囲気が悪くなってしまうかなと思ったんですけど、その後の練習とかを見ていても、そこまで嫌な空気にはならなかったですし、気持ちもバラバラになることもなく、選手それぞれが「やることはやる」という意識できちんと練習もやれていました。まあ、その後も上位のチームを相手にぽろぽろと負けてしまっていたので、結果が付いてこない分、皆もまだ何かが足りていないんだろうなと感じていたとは思います。そういう部分では、一応自分はキャプテンなので、結果が付いてこない時こそ積極的に声を掛けるように意識はしていました。
―リーグ後半の7連勝は凄かったですね。この連勝の原因はどこにあるのでしょうか?
ありがとうございます。個人的なところでは、監督から「点を取りにいってほしい」と言われていたので、得点という部分を意識はしていました。そのこともあってリーグ後半は前半戦に比べてシュートに行く本数も増えましたし、得点自体も伸びていったかなと思います。それに加えてチームとしてやるべきこと、自分達の目標というか、キーポイントとして掲げている“ディフェンスとリバウンド”というものが専修大学にはあるんですけど、その部分が突き詰められてきたというか、前半戦よりもチーム全体が意識をして、その部分を高めてこられたことが後半戦の連勝に繋がったんじゃないかなと思います。
―最終週の2連戦も強豪である筑波大学、大東文化大学を相手に連勝をおさめました。2試合を振り返っていただくと如何ですか?
筑波大学戦は、確か3Qくらいまで自分達がリードをしていたんですけど、そこで少し隙が生まれてしまったというか、相手にディフェンスでプレッシャーを掛けられた時に、自分達がターンオーバーをしてしまったりと、僕らの良くない部分が試合を通して出てしまったかなと思いました。だけどそういう状況でも逆転されないように我慢を続けて、最後勝利に繋げられたということは、チームとしては良かったと捉えています。佐々木監督も「勝ち切れたこと、我慢出来たことが良かった」と仰っていて、内容に関しては少し思うところもありましたけれど、経験という意味では良い試合になったかなと思います。
―大東文化大学戦は如何でしたか?
相手はリーグ戦の優勝も決まっていたので、自分達としては向かっていくしかないという意気込みで試合には臨みました。それと、大東文化大学にはリーグ戦で一度負けていたので、インカレに繋げるためにも、二度同じ相手に負けてしまうと印象が良くないですし、相手からも「専修大学はいけるな」と思われるかもしれないので、試合では相手のやりたいことをやらせないようにすること、自分達のバスケットを最後まですることをしっかりと意識していました。結果として勝ち切れたので良かったです。
―盛實選手はコート上での笑顔が印象的ですが、バスケットをしていて、どんな時に楽しいと感じるのでしょうか?
うーん…僕はバスケットが凄く好きなので、基本的にバスケットをしている時は終始楽しいかな(笑)もちろんシュートを決めた時とか、チームメイトが良い感じで合わせてきてくれたところに、格好良いパスを入れられた時は最高に楽しいと感じます。
―ではここからプライベートなことをいくつか質問していきたいと思います。まず、普段の生活でもセクシーな私生活を送っているのでしょうか?趣味などがあれば教えてください。
そんなセクシーな私生活は送っていないですよ(笑)僕は趣味と言えるような趣味はないのですが、映画は結構好きな方かなと思います。練習が休みの日は、気になる映画を見に行ったりしますね。
―OFFは外に出かけてリフレッシュするタイプなんですね。
そうですね。でも基本は寮でのんびり過ごすことが多いです。携帯電話をいじって動画を見たりして過ごしています。
―今注目のテラスハウスは見ていますか?
田渡凌選手(現・横浜ビーコルセアーズ)が出演している回から見ています。今まで全く興味がなくて一度も見たことがなかったんですけど、やっぱりバスケットボール選手が出演しているということで見ておかなくてはと思い、チェックするようになりました。
―最近はまっていることやお気に入りの物はありますか?
はまっていること…うーん、最近カレーを食べることにはまっています。
―カレーは様々な種類がありますが、何カレーにはまっているのですか?
普通にビーフカレーです(笑)お昼とか学食とかで食べることが多いです。あとはレトルトとかも美味しいので、そういうのも買って食べたりしています。自分は寮生活なので、あんまり料理が出来ないという部分もあるんですけど、出来る範囲でレトルトだったり、ご飯を準備して食べるようにしています。
―バスケット以外のスポーツは見ますか?
最近はラグビーワールドカップが凄く盛り上がっていたので、ラグビーを見ていました。あとはサッカーが好きですね。一応自分が子供の頃、短期間ですけどやっていたので、その影響もあってサッカーのゲーム(ウイニングイレブン)もよくやっていました。今でもテレビで試合を見ますし、FIFAワールドカップもかなり見てました。
―サッカーではどこのクラブチームが好きですか?
ゲームでよくACミランというイタリアのクラブチームを使っていたので、クラブチームだと僕はミランが好きです。
―サッカー選手で最近お気に入りな選手がいたら教えてください。
最近だと誰だろう…格好良いなと思うのはフランス代表のグリーズマン(現・FCバルセロナ)ですね。どちらかと言うと顔がイケメンな選手で選んでしまったんですけれど(笑)あとはディバラ(現・ユヴェントスFC)とかも好きな選手の一人です。
―では次の質問です。自分がもし女の子だったら、チームメイトの誰を恋人にしたいですか?
誰だろう…チームの中だと、3×3でも活躍している西野曜ですかね。バスケットも上手で身長も高いですし、大阪出身ということもあって結構面白い選手なんですよ。西野が相手だと会話も弾みますし、付き合ったら楽しいかなと思います。でも正直に言うと、専修大学の選手は皆個性が強いので、あんまり彼氏にはしたくないかな(笑)
―専修大学バスケットボール部は盛實選手にとってどんな存在ですか?
僕にとってバスケットボール部の皆は頼りになる仲間達です。上級生から下級生まで分け隔てなく話をしますし、凄く仲の良いチームだと思います。自分がキャプテンとして発信したことも、きちんと聞き入れてくれているので、そういう部分で凄く助かっています。かなり個性豊かなメンバーなんですけど(笑)そういう中でもチームのために頑張るということを大切に考えてくれるので、一緒にバスケットをする上で凄く有難いなと思っています。
―個性豊かなメンバーを盛實選手がまとめているわけですね。ところで盛實選手は能代高校の時に初めてキャプテンを任されるようになったと伺いましたが、任された時はどう感じましたか?
あの時は本当に驚きました。自分はあまりキャプテンを任されるようなタイプではなかったんです。今、秋田ノーザンハピネッツにいる長谷川暢さんは中学校からの先輩なんですが、その長谷川さんから見ても、僕がキャプテンになったことは意外だったと思います。本当に中学時代も中心の選手でもなかったですし、声を出すような性格でもありませんでした。でも高校二年生の終わり頃に「お前がキャプテンだ」と言われて、かなりびっくりはしたんですけど、言われたからにはやるしかないと思い、そこからは積極的に声を出すことを意識するようになりました。
―キャプテンをやっていて良かったなと思う時はありますか?
キャプテンを経験したことで、人として成長することが出来たかなとは思います。そんなに大きく変わったかと言われるとちょっと分からないですけど、こういうインタビューもそうですし、周りへの声掛けとか、人との接し方などはキャプテンを任された時から意識してきたことなので、キャプテンをやっていなかったら、こういう風にはなっていなかったかなと思います。
―今キャプテンとして悩んでいる中学生、高校生達に盛實選手からのアドバイスをお願いします。
そうですね。キャプテンにというよりかは、僕はキャプテン以外のチームメイトの役割が大切だと思います。やっぱりキャプテン一人でチームをまとめるのは大変だと思うので、周りのチームメイトがキャプテンに寄り添ってあげることが大切なんじゃないかなと思います。もちろんキャプテンはチームメイトの意見を聞く意識も大切だと思いますし、誰か一人に任せるということではなくて、皆で意見を言い合いながら、チーム全体で良い雰囲気を作り上げていくことが大事なんじゃないかなと思います。僕は能代時代から仲間に恵まれていたんですけど、僕が何かを言ってまとめるというよりかは、思っていることを積極的に発言するチームメイトがいてくれたお陰で、とてもやりやすかったことを覚えています。
―佐々木監督は盛實選手にとってどんな存在ですか?
頼れる監督です。自分達の意見も凄く尊重してくれますし、佐々木監督は佐々木監督で大学の職員という本来の仕事もされながら、忙しい中でもバスケットボール部のためにかなりの時間を割いてくれていることに、僕らは感謝をしなくちゃいけないと凄く感じています。そういう意味では、いつか佐々木監督に恩返しが出来れば良いなと思っています。
―では最後に間もなく開幕するインカレについてお聞きしたいと思います。盛實選手にとってのインカレとはどんな大会ですか?
インカレは、僕ら学生にとって格好良い舞台だと思っています。自分は毎年インカレに出させていただいているのですが、優勝を目指して戦う上で、まだ勝ち切れないなという感覚がありました。徐々に成績は上がってきてはいるんですけれど、去年と一昨年は2年連続で東海大学に負けていて、そういう悔しい思いもあるので、インカレで勝つということは自分にとって大きな目標でもありますし、大会に対する重みを感じています。
―インカレを見に来るお客さんに、注目してもらいたいプレーなどはありますか?
僕はバスケットボールを楽しんでプレーすることを凄く大事にしているので、その部分を見てもらえたらと思います。もう一つはやっぱり僕自身が得点を取るシーンと、パスで仲間を活かすシーンは自分の中で強みだと思っているので、是非その部分に注目して見てもらいたいです。
―インカレへの意気込みをお聞かせください。
はい。大学に入ってから優勝というタイトルを取れたことがないので、学生最後の大会で優勝することが出来るように、チーム一丸となって頑張りたいと思います。
―ありがとうございます。インカレ頑張ってください。

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