トップ指導者&選手特集

拓殖大学 男子バスケットボール部
荒川 颯選手 インタビュー

第85回目となるトップ指導者&選手特集では、拓殖大学男子バスケットボール部の荒川颯選手のインタビューをお届けします。
昨年のリーグ戦で2部降格という悔しい経験をした荒川選手は、どんなことを考えながら今シーズンを戦い抜いてきたのでしょうか…
本インタビューでは、秋に開催されたリーグ戦の感想や、荒川選手が積極的に取り組んでいる3×3(スリー・エックス・スリー)の魅力、2年ぶりに出場するインカレへの意気込みなど、多岐にわたる質問に答えていただきました。

取材日2019年11月1日

―昨シーズンのことになるのですが、チームの2部降格が決まった時のことをお聞きしても良いでしょうか?
去年はリーグ戦の途中で主力の二人がいなくなってしまうアクシデントがあって、色々と難しいシーズンでした。でも、皆で話をしながら気持ちを切り替えて戦うことが出来ていたので、雰囲気は凄く良かったです。リーグ戦中に修正しきれないところもあって試合は負けていましたが、良い内容の試合が出来た時もありました。だから2部に降格することが決まった時は、悔しかったことは悔しかったんですけど、ある程度心の整理が出来ていたというか、どちらかと言うとインカレに出場出来ずに、その年のシーズンが終わってしまったことが悲しかったです。
―2部に降格したショックよりも、インカレに出場出来なかったことが悔しかったのですね。
はい。ずっと一緒にやってきた先輩たちと最後、インカレに出場出来なかったことの方が大きかったですね。
―今シーズンを迎える際にチームではどんな話し合いが行なわれたのですか?
まずミーティングの中で一番に上がったことは“必ず1部に上がる”ことでした。でも1部に上がることはあくまでも通過点というか、もちろん1部復帰を意識していたんですけれど、とにかくインカレで結果を出すことを選手一人一人は考えていたと思います。目標ってやっぱり高いところに設定した方が達成出来る確率も上がってくると思うんです。1部に上がるという目標を意識はしつつも、去年出場出来なかったインカレで結果を出すことを大きな目標として掲げていて、だからこそ、今シーズン上手く結果に結びついたんじゃないかなと思います。(※拓殖大学は10月23日の段階で2部優勝、1部復帰を決めている)
―そのチーム状況の中で荒川選手はどういう役割を、池内監督から求められていましたか?
池内さんからは“点を取りに行くこと”を求められていました。「今年のチームは荒川と、小室(望海)、多田(武史)の3人が中心になって、点を取っていくのが理想のスタイルだ」ということを言われていたので、僕自身も得点に関して意識はしていました。その中で開幕から小室が調子良くプレーしていたんですけど、3人が揃って調子が良い日というのが中々なくて(苦笑)少し難しかったです。でもインカレで1部のチームと戦う上では3人全員が調子を上げて良いプレーが出来ないと駄目だと思うので、そのあたりをもっと完成させていきたいと思います。
―リーグ戦について少し聞いていきたいのですが、開幕からずっと続いていた連勝が、9月8日の国士舘大学との試合でストップしましたね。この時チームはどんな雰囲気でしたか?
意外と今のメンバーは、凄くポジティブな選手が多いんです。試合に負けても黙って落ち込むタイプではなくて、皆で笑い合いながら「こういうところが駄目だったよな」みたいな感じで話し合えて、僕はそういうところが拓大の良いところだと思います。国士舘大学に負けて連勝がストップした時も、その時点ではまだ全然1部に上がれるかどうかも分からない状態だったので、当然悔しさはありましたけれど、試合が終わった後は「切り替えて次、頑張ろう」という感じで、嫌な雰囲気はありませんでした。すぐ気持ちを切り替えられたことがその後の連勝に繋がったのかなと思います。
―10月23日の時点で2部優勝が決定し1部への復帰、更にはインカレ出場が決まりましたが、その時の気持ちを教えてください。
実は僕、その前の週あたりから怪我で試合を欠場していて、優勝が決まった時はもちろん嬉しかったですけど、少し複雑な気持ちでした(苦笑)去年の状況と真逆というか…去年はリーグ戦で負けていた時もチーム状態とか雰囲気は凄く良かったんです。でも今は自分が怪我をしていて、だけどチームは勝てている。この状況は自分が主力としてやらせてもらっている上で凄く悔しいことだし、少し複雑なところがあります。自分のプレーに関しても納得がいっていないというか、自分の力でチームを1部に上げられていないなと思っているので…
―不完全燃焼な部分があるのですね?
はい。リーグ戦は不完全燃焼でした。だからその分インカレで見せつけてやるじゃないですけど、ますますインカレに対する気持ちが高まりました。
―インカレへの意気込みなどはまた後ほどお聞きしますね。続いての質問ですが、荒川選手は積極的に3×3(スリー・エックス・スリー)の活動をされていますね。そもそも競技を始めたきっかけは何だったのですか?
実は僕、3×3という競技があることを実際にやるまで知らなかったんです(笑)3×3を始めたきっかけは、今年の2月に、池内さんにいきなり「3×3という競技がオリンピック種目にある。代表候補としてお前が選ばれているけど、どうだ、やってみないか?」と言われて、代表合宿へ参加させてもらったことがきっかけです。その時に初めて3×3という競技の存在を知りました(笑)それで、実際にやってみたら凄く面白くてはまってしまって…今に至る感じです。
―5人制と比べるとショットクロックや人数、コートサイズも違う3×3を、やりづらいとは思わなかったですか?
うーん、逆に僕はやりやすかったです。どちらかというと自分のスタイルに近いというか、バスケットをやっている上で、個々のスキルが5人制よりも出しやすい場所かなと感じました。逆に言えば、3×3は自分の苦手なところを隠せない部分もあり、そういうところが自分には合っていて、スムーズに競技に馴染めたのかなと思います。やりづらいと思うことはなかったですね。
―苦手なものを隠せないのに、楽しかったということですか?
5人制だと苦手な部分をチームでカバーし合えるじゃないですか。だけど3×3は全部自分でやらなくてはいけない。でもそこが自分には向いていたんです。実は昔から「お前はチームスポーツに向いてない」と言われていて(笑)そういう性格だったから3×3に魅力を感じるのかもしれません。
―チームスポーツ向いていないって言われていたんですか…
はい(笑)何でも自分一人でやれたらなって思っているところは、正直あります…
―(笑)3×3の中で5人制にも活きると思う要素はどんなところにありますか?
3×3は、5人制と比べると一人一人に対して凄く負荷が掛かるスポーツです。だから一人一人の技術が5人制よりも重要になってくるので、3×3から5人制に戻ると凄く楽に感じるというか、より負荷が掛かった状態からその負荷がなくなると、楽に感じるので、その部分は5人制に対して良い影響を与えられたかなというのはありました。
―9月末に韓国で開催されたソウルチャレンジャーに荒川選手も出場されていましたね。あの大会にはどのような意気込みで挑まれたのですか?
僕が今年3×3を活動する上で、ずっと目標にしていたことの一つに、世界大会に出場して活躍することがありました。というのも、参加した代表合宿の最終選考で僕はメンバーから外されてしまったんです。その時に、東京オリンピックを目指す上では、絶対にあそこに戻らないといけないと強く感じて、そのアピールとして国内大会はもちろんですが、世界大会で活躍している姿を周囲の人に見せられたらなと考えていました。そういう意味で、ソウルチャレンジャーは初めて世界という舞台に立てた大会だったので、気合を入れて挑んだんですけれど、簡単にはいかなかったです…今振り返ると準備不足だったり、まだまだ足りない部分があったのかなと思います。
―実際に世界のトップ選手と戦った感想をお聞かせください。
海外の選手は僕ら日本人よりも遥かに平均身長が高いんですけど、その身長がある選手が僕ら以上にハードにプレーしていて、何て言うんですかね…衝撃を受けました。本当にディフェンスや、フィジカル面、スピードであったり、一つ一つのクオリティが全然違うんです。彼らより小さくて、体格的にもフィジカル的にも劣る日本人が世界と戦っていくためには、もっともっと必死にならないといけないなと感じました。
―荒川選手は今後、東京オリンピックを目指して活動を続けていかれるのですか?
はい。でもそのためには、今の期間はあまりないですけど、インカレが終わった後に3×3の大会も増えてくると思うので、そこには積極的に参加していこうと考えています。
―ではここから少しプライベートのことを聞いていこうと思います。
面白いこと言えるか不安です…(笑)
―(笑)オフは何をしていますか?
僕はオフの日よりもオフの前日に、やることをやってしまいたい人間なんです。例えば、オフの日程が決まっていて、その前日に疲れが溜まっていたら、温泉に行ってリラックスしたり…
―そうすると、オフの前日がとても忙しくなってしまいません?
オフの日に温泉に行ったり何処かに出かけたりすると、その次の日に疲れが出たり動けなくなったりするので、オフは何もしない方が良いかなって思っています。…こんな回答で大丈夫ですか?(笑)
―だ、大丈夫です(笑)では次の質問ですが、バスケット以外で他のスポーツを見たりしますか?
うーん、他の競技はあまり見ないです。NBAのハイライトとかは見たりしますけど、他の競技はあまり見ないです。
―ではNBAの中で一押しのチームはありますか?
今はロケッツが好きです。僕、NBAの選手だと(ラッセル)ウェストブルックが大好きなので、ウェストブルックがロケッツに移籍してからはロケッツの試合を見ることが多いです。
―ロケッツは今季、色んな意味で注目を浴びているチームですよね。話は変わりますが、荒川選手がもし女の子だったとしたら、バスケット部の誰と付き合いたいですか?
めちゃめちゃ難しい質問ですね(笑)え、誰だろう…付き合いたいとはちょっと違いますけど、格好良いと思うのは二年の祝(ほうり)じゃないですか?かなり人気があると思います。
―帝京長岡高校出身の祝俊成選手ですか?
はい。しかも祝は凄くお洒落なんですよ。私服とかいつも気を遣っていて驚きました。僕は大学に来る時そんなにお洒落しなくていいだろ~と思っている派なので、祝はいつもお洒落だなと思って見ています。
―祝選手の私服はかなり気になります!ところで荒川選手はどんな洋服を着たりするんですか?
僕はシンプルな物ばかりです。ある人に「ブランド物やお洒落な服を着るよりも、ユニクロとかGUだったり、シンプルな洋服を着て、それがブランド物に見えるような男になれ」と言われたんですよ。それを言われた時に凄く納得して、そういう風になりたいなと思い、以降僕はシンプルな物しか着なくなりました(笑)
―荒川選手が尊敬している人を教えてください。
一番尊敬している人は、僕の兄です。僕には2つ上の兄がいるんですけど、僕がバスケを始めるきっかけになったのも兄の影響ですし、その後も僕がバスケットを続けてこられたのも、兄の存在があったからなんです。
―お兄さんのどういうところを尊敬しているのですか?
兄のバスケットに対する姿勢です。兄は今、社会人として仕事をしながら地域リーグでバスケットを続けていて、帰省する時はその試合を見に行くんですけど、凄くハードにディフェンスをして、リーダーシップを取ってプレーしているんです。そういう兄の姿を見ていて「自分もこういう選手でありたいな」と思わせてくれるところを尊敬しています。
―素敵なエピソードをありがとうございます。ところで、荒川選手にとって池内監督はどんな存在ですか?
池内さんは、僕が色んな舞台に立てるきっかけをくれた方です。3×3だけでなく、色んなチャンスを池内さんが持ってきてくれたから挑戦することも出来たので、凄く感謝しています。だけどまだ僕はオリンピックに出場したわけでもないですし、代表候補に選考されただけなので、胸を張って「池内さんのお陰です」と今の状況では言えないかなと思います。だから、これからもっと活躍して、日本代表としてプレー出来た時に「きっかけをくれた方です」と自信を持って言えるようになりたいです。
―リーグ戦は残り3試合となりましたが、(11月1日現在)現段階での今シーズンの感想を聞かせてください。
まだ残りのリーグ戦とインカレが残っているんですが、1部復帰を決められたことは凄く嬉しいです。だけど個人としては、もっともっとやれることを探して向き合っていかないと駄目だなと思っています。正直なところ、嬉しさよりも悔しさが大きかったというか、僕はこれから実力次第の厳しい世界(プロ)に進むことを考えているので、そういう面でも甘えていられないというか、もっと頑張らないといけないなと思うシーズンでした。この悔しさを晴らすためにも最後のインカレで爆発したいなと考えています。
―ではインカレへの意気込みを聞かせてください。
今のチームは、例え相手が1部のチームだったとしても最後まで戦えるチームです。そういうメンバーも揃っているし、強いチームになれてきているので、インカレが今から楽しみです。もちろん関東1部以外でも今年は関西が凄く強いと聞いていますし、相手がどんなチームだったとしても、僕らはチャレンジャー精神を持ってしっかり戦っていきたいです。やるからには優勝を、一番高いところを目指していきたいので、リーグ戦で不完全燃焼だった部分も含めて頑張ります。
―最後の質問です。荒川選手の今後の目標を聞かせてください。
目標は二つあるんですけど、まず一つ目は3×3でオリンピック出場を目指すことです。今シーズン、大学バスケと並行して3×3の活動を続けてきたのは、やっぱりオリンピックに出場したいという気持ちがあったからです。リーグ戦を欠場したり大変だったこともありましたが、オリンピックを目指すということはずっと言ってきたことなので、そこに関しては今後も頑張りたいと思います。もう一つは、自分がバスケットボール選手として更に力をつけていき、Bリーグで活躍出来る選手になりたいです。将来的にはBリーグと3×3を両立した選手、どちらもトップレベルで戦っていけるような選手になっていきたいと考えています。
―ありがとうございます。インカレ頑張ってください。応援しています。
ありがとうございました。

3×3に興味を持たれた方は是非、荒川選手が所属するBEEFMAN.EXEのWEBサイトや、3×3.EXEのWEBサイトで試合状況をチェックしてみてくださいね。

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