日本体育大学 男子バレーボール部
西村 信/髙橋 藍選手 インタビュー

ティアンドエイチでは、新型コロナウイルス感染拡大により、様々な影響を受けている教育現場の状況を多くの方に知っていただきたいと考え、「教育現場の今」を特集するスペシャルインタビューを行なっております。
第四回目を迎えた本企画では、日本体育大学男子バレーボール部の西村キャプテンと髙橋選手の先輩×後輩インタビューをお届けします。(取材時)
新型コロナウイルス感染症により大きく変わってしまった社会の中で、大学生である彼らは何を感じ、どのような日々を過ごしてきたのか・・・。激動の2020年を振り返りながら自粛期間中の活動やインカレでのエピソードなど、沢山のお話を聞かせていただきました。

※写真撮影のため一時的にマスクを外しています。

取材日2021年1月29日

―インカレお疲れ様でした。今回のインカレがお二人にとってどんな大会だったかをお話ししていただきたいです。
西村:インカレでは結果的に二位になれましたが、チームとしては日本一を目指してコロナ禍の中でも精一杯やってきたので、最後の決勝戦で負けてしまったことに対して悔しい気持ちが正直あります。ただ練習があまりできない中で、本当に短い期間、半年くらいの期間でチームを組み立てられたので、そこに関しては結果が二位であっても、自分たちのやってきたことは間違っていなかったんだと思うことはできました。それでも優勝はしたかったです。
髙橋:もちろん二位は凄いことだと思うんですけど、今、西村さんが言われたように日本一を目指してずっとやってきていたので、自分も悔しい気持ちがあります。4年生を、最後の大会で日本一にしたいという気持ちが強かったので、決勝で負けたことは悔しかったです。でも負けたからこそ分かった課題というか、次に繋がることも多かったので、そういう面では、負けたことは無駄ではなかったというか、負けたからこそ次に繋げることもできるのかなと思います。
―自分たちの課題が見えた大会になったということですね。どの試合が一番印象に残っていますか?
西村:筑波大学戦です。
髙橋:筑波大学戦が一番ですね。
―あの試合は本当に凄い試合でしたね。どんなところが印象に残っていますか?
西村:自分はあの日全然調子が上がらなくて、1、2セット目を取られてしまった時、どうしたらチームを立て直せるんだろうかと少し混乱していました。そんな時に今の1年生と2年生が「最後は思い切ってやりましょうよ」とか「後は僕らが頑張りますから」って僕らを鼓舞してくれたんです。それで3セット目が始まる頃に「ああ、切り替えなきゃ」と素直に思うことができました。後輩が「自分たちが頑張る」って言ってくれたし、全てのことを考えるのではなく、とりあえず今は自分のプレーに集中すれば良いんだと思うことができて、あの時の後輩たちからの言葉は凄く有難かったし、印象に残っています。
髙橋:今シーズンは長い時間をかけてチーム作りができなかったので、インカレでは一試合一試合を通してチーム力を上げていかなければいけないという気持ちで臨んでいました。そういった大会の中で、筑波大学と対戦した試合では先にリードされた状況でも、3セット目からああやって自分たちのバレーを取り戻して逆転できたことにより、チーム力が凄く上がったなと思えました。本当に筑波大学戦を通して、日体大バレー部は強くなったなと感じています。
―インカレではお二人とも個人賞を受賞されていますが、賞をもらった時の気持ちを聞かせてください。
西村:この賞は自分の力で取れた賞というよりかは、チームメイト全員に取らせてもらった賞だなと思っています。今シーズンは色々な計画を立ててチーム作りを進めてきたんですけど、苦しい状況の中でも仲間が誰一人下を向くことなく一生懸命頑張ってくれたので、ここまでやってこられたんだと思います。その中で自分だけ敢闘賞をもらってしまって良いのかな?という気持ちはありましたが、チーム皆のおかげで賞を取れたという意味では凄く嬉しかったです。
髙橋:僕はベストスコアラー賞をいただいたのですが、この賞も自分一人の力で取れたわけではなく、チームの皆が僕を信じてトスを上げてくれたことで、この賞をいただくことができたんだと思います。もちろん賞を取ることを目的としてやってきたわけではないですけれど、取れた賞は自分の自信にして、更に上を目指して頑張っていきたいなと思っています。
―今年は新型コロナウイルスによる部活動自粛や、授業の休校など、色々なことがあった一年間だったと思います。自粛が決まった時のチームの状況はどのような感じでしたか?
西村:日体大バレー部は自粛が決まった時すぐに解散となり、それぞれが実家に帰省することになりました。自分は事情があって寮に残ることにしたんですけど、山本先生が寮に来てくださって、先生と話をしたり一緒に食事をしたりする機会が何度かありました。その中で、先生の考えていることを共有することができ、それをどうやって離れている皆に伝えようかと考えた結果、定期的にチームミーティングを設けたり、ポジション毎や学年毎に分かれてミーティングをすることになりました。約三か月間そういった生活が続いたんですけど、皆とそんなに離れている感じがしないなと思ったし、皆がそれぞれの場所で頑張っているという話も聞いていたので、チームとしては暗い雰囲気になったりはしなかったです。
―西村選手はキャプテンという立場で、苦労が絶えない一年だったと思うのですが、チームをまとめるにあたって意識していたことはありますか?
西村:今シーズンはたった半年間でチームを完成させなければいけなかったので、自粛で皆と離れている時は自分からどんどん関わっていかないと駄目だなと考えていました。自粛明けの練習でコミュニケーション不足が問題とならないように、オンラインミーティングをしている時から積極的にコミュニケーションを取るようにしていたことと、自分はキャプテンとして、全員が納得できるチームを作りたいという想いがあったので、活動が再開してからは特に、皆の意見を聞き取ってチームを組み立てていこうと考えて行動していました。
―髙橋選手は初めての大学生活で、授業なども大変だったと思いますが、如何でしたか?
髙橋:今もオンラインで授業を受けているんですけど、大学生らしい生活をまだ送れていないかなとは思います。一緒に授業を受けられない分、他の部活の友達とかも全然作れていないですし、大学での生活を楽しみにしていた分、少し寂しい部分はあります(苦笑)
―来年度こそは大学生らしい生活が送れると良いですね。ちなみにお二人は自粛期間中、何が一番辛かったですか?
西村:自粛期間中は大学の体育館が使用禁止だったので、寮でトレーニングをするしかできなかったことと、自分は自粛期間になってすぐに手術をしたんですけど、その手術とリハビリが結構しんどかったです。手術はコロナ禍だったからこそ受けることができたんですが、術後は思うように動けないし、リハビリも一人で頑張るしかなかったのでやっぱり辛いなと思いました。でも先生やトレーナーの方が様子を見に来てくれて、トレーニングも見てもらえたので、本当に助けられたと思います。助手の山内先生にも相談に乗ってもらいながら、精神的に支えてもらいました。
髙橋:チームで活動している時は、お互いに高め合いながらトレーニングができると思うんですけど、一人で活動していると「自分だけおいていかれてないかな?」という不安な気持ちになってしまって、少ししんどかった時期もありました。それと、やっぱり外に出かけられない状況で、ストレスが溜まっていったり、「少しくらい出かけても良いんじゃないか?」と自分の中で欲みたいなものも徐々にあらわれてきて、そういうことに耐えなきゃいけなかったのもしんどかったです。でもこういう状況だからこそ、家族とゆっくり過ごせたのは良かったことだと思いました。今までバレーボール中心の生活だったので、なかなか家族が集まって話をすることができなかったんですけど、今回の自粛期間はそれができて、改めて親の有難さや支えてもらっていることに感謝の気持ちを感じることができました。
―逆に、私生活など自粛期間中に楽しかったことはありますか?
西村:私生活、あんまりないよね。
髙橋:(笑)
―趣味の時間とか取れませんでしたか?
西村:趣味・・・僕の趣味はアウトドア系で外に出るのが好きなので、コロナだから好きなこともできませんでした。服を買いにいったりするのも好きなんですが、外出を控えなければいけなかったので、買い物も行けませんでしたし・・・
―買い物が趣味だと本当に辛い一年でしたね。
西村:そうですね。まあ、買っても着る機会がなかったんですけど(笑)
髙橋:確かに(笑)自分はギターを弾くようになりました。
―急に凄いネタが飛び込んできましたね(笑)どうしてギターを?
髙橋:自粛期間が終わって寮に戻ってきてからの話なんですけど、同部屋の先輩が自粛中にギターを弾いていたらしく、それを見せてもらったら「格好良いな」と思って、ちょっと自分も弾いてみたんです。そうしたら面白くなっていって、同部屋の先輩と友人たちが自分の誕生日にギターをプレゼントしてくれたことをきっかけに、練習するようになりました。
―得意な曲を教えてください。
髙橋:まだ練習している段階なので得意な曲とかはないんですけど、初めて弾いた曲は確か、あいみょんさんの「裸のこころ」だったと思います。
―素敵なエピソードをありがとうございます。話は変わりますが、日体大バレーボール部はお二人にとってどんな存在ですか?
西村:難しいですね。どんな存在だろ。
髙橋:自分にとっては頼れる存在ですね。何かあったらバレーボール部に頼ると思いますし、たまに相談とかもしています。一人じゃないんだなとバレーボール部にいて、常に感じます。
西村:自分はバレーボール部以外の友達も結構いる方なんですけど、それでもやっぱりバレーボール部の仲間には何でも話せるし、自分のちょっとしたことでも気づいてくれている仲間は本当に大事だなと思います。本当に信頼できる存在だなと、この4年間を過ごす中で思いました。
―現在バレーボールを頑張っている中高校生にメッセージをお願いできますか。
西村:自分は小さい選手ですけど、そういう選手でも関東大学1部の舞台で活躍できることを証明してきたつもりです。例えどれだけ身長が小さくても可能性はゼロではないと思っていて、その可能性に一生懸命頑張って欲しいと思います。それに身長が小さくても大きくても、一生懸命頑張ることでレベルの高いチームでプレーできたりとか、頑張り続けることでバレーボールをもっと楽しめるようになると思うので、小さなことでもコツコツとやって頑張って欲しいです。
髙橋:西村さんが言っていたように誰にでも可能性はありますし、諦めないことが大切だと思います。それと中高生にはバレーボールを純粋に楽しんで欲しいなと思っています。自分も高校生の頃とかはしんどいことが多くて、バレーボールを楽しめるようになったのは最近なんですけど、まずはバレーボールを楽しんで、バレーボールを好きになって、それで上を目指して頑張って欲しいですね。
―最後の質問です。お二人の今後の目標を聞かせてください。
西村:自分はバレーボール選手としてVリーグに進むのですが、チームには他大学のトップ選手が集まってくるので、その中でも「日体大の選手はやっぱり凄いね」と言っていただけるようなプレーをしたいです。ただ、日体大を代表した選手として頑張りたいという想いがありながらも、厳しいプロの世界で生きていくのなら、少しずつやり方も変えなければいけないこともあると思うので、常に色々なことを考えて進化していける選手になりたいなと思います。
髙橋:今シーズンはインカレ準優勝、センターコートを経験させてもらったので、次の目標はインカレ優勝しかないと思っています。まずは大学で日本一を取ることを目標として日々頑張っていきたいという気持ちと、普段の練習から日本代表という存在を意識しているので、世界トップチームの選手と戦っていける力や技術を磨いていけるようにしっかり練習を行なっていきたいです。それと、まだ東京オリンピックが開催されるかは分からないですけど、もし開催されるのであれば選手として出場したいという気持ちもあるので、代表に選んで貰えることを目標に頑張りたいと思います。
―お二人の今後の活躍が楽しみです。本日はありがとうございました。
西村・髙橋:ありがとうございました。

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