スカウティングの考え方~試合や自チームの選手を見る技術~
バスケットボールオンライン講習会レポート

講師 原田 裕作 氏
飛龍高等学校男子バスケットボール部監督

2021年6月19日(土)に飛龍高校男子バスケットボール部監督の原田裕作監督を講師に招き「スカウティングの考え方~試合や自チームの選手を見る技術~」というテーマのもと、オンライン講習会を行ないました。

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原田監督 冒頭メッセージ

原田監督皆さんこんばんは。飛龍高校の原田です。
本日は皆様の参考になれば良いのですけれど、私が経験したことをお伝えしていきたいと思います。
宜しくお願いします。

1. アメリカ留学中のエピソード

第1章ではCSULA(NCAA Div.2)でのシーズンの流れや仕事、役割などを通して、スカウティングの重要性、日本とは異なる文化や経験から得られたものや考え方などを語っていただきました。

2. スカウティング 最低3回は見る

第2章では、原田監督が日々行なっているスカウティングの方法を具体的にご説明いただきました。
また、原田監督は試合をどのように見ているのか、試合を見ながら何を考えているのか、実際に対戦することを想定した時にどのような準備を行なっていくのか、注意すべきポイントも含めてご紹介いただきました。

3. スカウティングをする上で大事にしている3つのポイント

第3章では、原田監督がスカウティングをする上で大事にしている3つのポイントを解説していただきました。
①では勝敗を左右するようなキーマン、キーとなる選手に対するチェック項目、②では対戦相手の分析をする上で原田監督が着目する項目やその理由、③ではプレー以外からも見えてくる情報や現象についてなど、様々な例を用いて語っていただきました。

4. 試合中何を見ているか

第4章では、実際に試合が行なわれている中で原田監督が何を見極めて選手たちに指示を出しているのか、試合中に気を付けているチェック項目や、起きてしまったことの原因やその対処方法などをご紹介いただきました。

5. 選手の評価

第5章では、原田監督が日々の練習で見ていることや選手の評価ポイント、評価に対する具体的な考え方や基準をご紹介いただきました。特にメンバーを選出する際のポイントや、バスケットノートを活用する方法など、原田監督流の選手の評価点を語っていただきました。

6. 質疑応答コーナー

参加者からいただいた質問の一部をご紹介します。

普段どのようにバスケットボールを勉強しているか教えていただきたいです。
スカウティングをする際、いつも決まったフォーマットなどはありますか?
東海大諏訪高校の入野先生との対談動画を拝見しました。その時に練習の雰囲気を大切にすると仰っていましたが、実現させるための具体的な指導者としてのアプローチを教えていただきたいです。
選手を活かすオフェンス戦術を考える時、選手のどのような部分(数字で判断できるところがあれば具体的に)に着目して見ていますか?
原田先生の経験から実力が伸びる生徒の共通点を教えて欲しいです。また平均身長が170㎝台のチームが平均身長の高いチームに勝つために最も必要なこと、また練習は何ですか?
キャプテンを決める基準があったら教えていただきたいです。それと原田先生が指導を始めてから苦労をしたエピソードがあれば教えていただきたいです。
クロスゲーム時の采配や指示で特に意識されていることはありますか?

7. 講習会の終わりに

本日述べたことを中心にスカウティングなり、選手の評価などをしています。ただ、選手の評価に対してもそうですけれど、これが答えということではありません。私は大学時代の恩師によく言われるのですが「選手はロボットじゃない」という言葉があります。選手は表情を見れば分かるように一日一日変わります。また、選手が一番安心するのは監督がちゃんと見ているという安心感だと思いますので、そこの部分を自覚して選手に寄り添いながら一緒に戦っていきたいと思います。そのために私はスカウティングだったり、評価の基準をしっかりするということが大事だと考えています。
本日の話が参考になれば幸いです。また機会があったらどこかでお会いできればと思います。
本日はありがとうございました。

受講者様からのご感想
(一部記載させていただきます)

スカウティングのお話はもちろんでしたが、質疑応答の中での情熱のお話はこれからの自分にも刺さる内容となりました。ありがとうございました。

とても有意義な時間となりました。本日はありがとうございました。

原田先生のスカウティングに関する考え方や、指導者としての哲学を聞くことが出来て勉強になりました。

8. 結び

弊社が企画をするバスケットボールオンライン講習会としては今回が2回目の開催となりました。
今もまだ続くコロナ禍の中、同じ空間に集うことは叶わない状況でありましたが、オンライン講習会として多くの指導者の方にご参加いただけたことを、企画を行なったスタッフとして大変嬉しく思います。
また、近年アプリをはじめとしたハード面の進化により、映像分析アプリを用いたスカウティング方法が育成カテゴリーにおいても注目されるようになってきたと日々感じております。
しかしながら、スカウティングの根本的な目的、考え方や注意するべきポイントを学べる場があまり無いのではないか?と感じ、この度このようなテーマの講習会を設けさせていただきました。

当日参加してくださった皆様、講義内容を考案し、更には参加者様からの質問一つ一つに丁寧に回答してくださいました原田監督に、改めて感謝申し上げます。 今後も様々なテーマに寄り添いながら、皆様にご満足いただけるような講習会を企画していきたいと考えております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

オンライン開催に際して、至らない点もあったかと存じますが、何卒ご容赦いただけますと幸いです。

講習会講師プロフィール

原田 裕作

原田 裕作
1983年福岡県出身。飛龍高等学校男子バスケットボール部監督。 福岡第一高校を卒業後、東海大学へ進学。ゴールデン世代と言われる石崎巧、竹内譲次らとともに東海大学のインカレ優勝へ大きく貢献する。 大学卒業後はアメリカへ渡り、カルフォルニア州立大学ロサンゼルス校にて最新のバスケットボール指導方法を学ぶ。帰国後はレノヴァ鹿児島(現・B3所属 鹿児島レブナイズ)のアシスタントコーチを経て、飛龍高等学校男子バスケットボール部の監督に就任する。

オンライン講習会の講師を務められた、飛龍高校男子バスケットボール部原田裕作監督の指導DVDはこちらからご覧いただけます。

スカウティングの考え方
~試合や自チームの選手を見る技術~

こちらのDVDには、スカウティングの考え方をテーマに開催された、オンライン講習会の本編が完全収録されています。
原田監督が普段どのような方法で試合を分析して練習に落とし込んでいるのか、スカウティングの考え方と選手を評価する際に気を付けていることなどをお話しいただきました。

原田裕作監督シリーズ第一弾!

知恵と努力が「高さ」を超える 飛龍高校バスケットボール部のスクリーン&シューティングドリル

全国への出場権を巡り、毎年熾烈な戦いが繰り広げられる静岡県。その激戦区を制し、近年全国大会で好成績を残し続けている飛龍高校。そんな飛龍高校を率いる原田監督のオフェンス指導にフォーカスを当て制作された本作品には、全てのカテゴリーで実践していただけるオフェンスドリルが豊富に収録されています。特にオフェンス指導に悩みを抱えている指導者の方々に手に取っていただきたいスタッフ一押しの商品となっております。

原田裕作監督シリーズ第二弾!

小さくても戦う道はある 飛龍高校バスケットボール部のリバウンド&チームディフェンス

全国的に見ても平均身長の低いチームである飛龍高校ですが、「小さくても戦う道はある」という信念をもとに様々な工夫と努力を駆使して、力強いディフェンスシステムを作り上げてきました。本作品ではその根幹をなすコンタクトドリルやチームディフェンスを原田監督にご紹介いただきました。「自分達の強みを最大限に伸ばし40分間ハードにプレーする」全国大会でも結果を残し続けている飛龍高校のディフェンスを学べるDVDとなっております。