「今でも指導に行き詰まると日体大に伺い,
原点を思い返しながらチーム作りをしています。」
全日本学生選手権(インカレ)で20回を越える学生日本一のタイトルはもちろん,全日本総合選手権(現 日本選手権)で日本リーグ勢に勝利してのベスト4進出を果たしてきた日体大ハンドボール部,そして日本代表監督としてアジアから世界選手権に導いた松井監督の代名詞でもある「速攻」。
我々ハンドボールに携わる指導者,選手は一口に「DFからの速攻」と言いますが,その神髄こそがこのDVDに集約されていると思います。
私は高校時代,全国大会出場の経験が1度もありません。そんな私を現役時代,学生日本一に3度も導いて下さったのが松井監督です。徹底して走るトレーニングを課せられましたが,ただ走るのではなく基礎になるフットワークトレーニングから実戦形式のトレーニングまで「なぜこのトレーニングが必要か?」「どうすればできるようになるか?」を細かくご指導頂きました。「指導者によってここまで変われるんだ」ということを心から実感した私は指導者の道に進むことを決心しました。以来私も恩師の背中を目標に指導者として素晴らしい選手との出会いのおかげで高校日本一のタイトルをはじめ,U19世界選手権出場,本校から日体大に進学し,日本一に君臨し,日本代表選手として活躍している大崎電気所属の小室選手,信太選手,木村選手,元木選手と共にリオ五輪のアジア予選を戦い,岩本監督の下でオリンピックを目指す経験をさせて頂きました。
約30年間の指導者経験の中で特に感じてきたのが,いかにシンプルに得点を獲るか,世界に通用する日本人選手の強みとは何か?でした。
このDVDは試合において一番シンプルに得点できる速攻の基礎から戦術までが丁寧に解説されています。一見簡単に得点できる速攻ですが,スピードを重視するとミスが増えるというリスクも伴います。それをリスクと考えるのではなく,「チームの柱」「日本の強み」として体現してきたのが松井監督率いる日体大,日本代表だと思っています。
今でも指導に行き詰まると日体大に伺い,原点を思い返しながらチーム作りをしています。その原点が詰まったこのDVDを是非多くの方にご覧頂きたいと思います。
そして指導者である以上,松井監督の走るハンドボールをいつまでも追求していくつもりです。
滝川一徳(たきがわ かずのり)
1989~1991 |
インカレ3連覇 |
1992年3月 |
日体大卒業 |
1992~1993 |
水海道市立鬼怒中学校 |
1993~2003 |
茨城県立伊奈高等学校 |
2003~現在 |
茨城県立藤代紫水高等学校
両校でインターハイ,全国選抜大会に25年連続出場
インターハイ 優勝4回,準優勝3回,3位5回
全国選抜大会 優勝3回,準優勝1回,3位2回
国民体育大会 優勝1回,準優勝5回 |
2002~2005 |
U19・U21日本代表コーチ(2002・2004・2005アジア選手権出場) |
2006 |
U21日本代表監督(アジア選手権出場) |
2007~2013 |
U19日本代表監督
(2009ユース五輪アジア予選,2008・2010・2012アジア選手権出場 2013世界選手権出場) |
2014 |
U21日本代表コーチ(アジア選手権出場) |
2015 |
日本代表コーチ(リオ五輪アジア予選出場) |